山形リノベーションまちづくり推進協議会

これまでのシンポジウム

第1回山形リノベーションまちづくりシンポジウム

2016.05.17

第1回山形リノベーションまちづくりシンポジウム

日時:2016年4月23日(土)14:00~15:30
場所:山形市中央公民館 4階大会議室
講師:馬場正尊(建築家/東北芸術工科大学教授)

商店街、住宅、公共施設でも、空き物件、いわゆるストックが増える時代です。まちの財産であるストックを使って新しい価値を生み、集客や収入に繋げ、点の敷地ではなく、エリアの価値を変えていくのが「リノベーションまちづくり」です。

第1回目のシンポジウムでは、大きな宣伝を行ったわけで無いにも関わらず、100名を超える方々が参加され、馬場正尊講師より1時間強にわたって肉厚な講義が展開されました。

馬場氏が手がけたリノベーションの具体的事例を中心に、リノベーションとは何なのか、リノベーションによるまちの再生とはどういうものなのかについて話が進み、以下、当日の内容から特徴的だった言葉をご紹介いたします。

 

●できるだけシンプルに、古い建物の味を活かしながら再生するのがリノベーションの特徴です。

●リノベーションをする際のポイントは、「デザインの工夫」をすること、大げさなことをせず「抑え気味の投資」で行うこと、そして「使い方の革命」を起こすことである。この「使い方の革命」がすごく重要で、今までのリフォームのように古いものをそのまま綺麗にするだけでは価値は変わらず、たとえば、オフィスを住宅にしてしまったり、倉庫をショールームに変えたり、新しい使い方をリノベーションによって生み出すことで価値が変わる。

●賃貸住宅の常識を打ち破り「現状回復義務」をなくし、改造OK物件で打ち出したところ、そこを価値と考えるこだわりのある住み手が集まり、彼らのセンスでそれぞれの住戸が非常に魅力的なものになり、経年劣化ではなくて、経年有価していくこととなった。これも貸し方の常識を変えるという使い方の革命である。

●情報は発信する場所に集まる。

●東京みたいにつくればお客がつくことのない地方では、お客さんを先に集めることが「極めて」重要である。

●活発な点は面に連鎖する。山形で行った三沢旅館をシェアハウスに変えたリノベーションから、次々に新しいプロジェクトが生まれ、変化が面(エリア)連鎖した。

●状況を変えるにはどうしたらいいか?
・扉やシャッターが閉まり続けている状況がまちにとっては最もマイナスである。オーナーさんは、閉じたシャッターを開けてみる。
・高止まりした家賃でずっと空いているなら、まちの未来のために若い事業者に安く貸してみる。
・不動産会社、銀行は寝かせている空き物権があれば、オーナーさんにプロジェクトを仕掛けてみる。
・行政は、空き家の積極活用のムーブメントを、政策に位置づける。

●土地の値段や賃貸の値段は、まち自体に価値がなければ下がる一方である。敷地に価値があるのではなく、エリア(まち)に価値がある。その具体的な方策をこのチーム(山形リノベーションまちづくり協議会)で、見出していきたいと考えている。

 

関係者・講師紹介

馬場正尊

東北芸術工科大学教授/Open A代表/建築家

1968年佐賀生まれ。1994年早稲田大学大学院建築学科修了。博報堂、 早稲田大学博士課程、雑誌『A』編集長を経て、2002年Open A を設立。 都市の空地を発見するサイト「東京R不動産」を運営。東京のイーストサイド、日本橋や神田の空きビルを時限的にギャラリーにするイベント、CET(Central East Tokyo)のディレクターなども務め、建築設計を基軸にしながら、メディアや不動産などを横断しながら活動している。

馬場正尊

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